MATERIAL MAGAZINE

2022.November | MEMBER’S VOICE

発足から約1年!マテリアルグループとしてのESG/SDGsコミュニケーションとは。|チームインタビュー

マテリアルマガジンをご覧の皆さま、こんにちは。マテリアルグループ広報担当の時田です。

今回のマテリアルマガジンでは、マテリアルグループのESG/SDGsコミュニケーションを担うプロジェクト『Eagle(イーグル)』を深堀りすべく、マテリアルグループ・イーグルリーダー・中野さやかさん、マテリアル・STCチーム・マネージャー・近村洋輔さん、マテリアルグループ・経営企画室・坂田直人さんにインタビューを実施。

発足から約1年となった『イーグル』の活動を振り返りつつ、マテリアルグループとして目指しているESG活動はもちろん、クライアントとともに取り組むSDGsプランニングについて語っていただきました。企業のESG担当者の皆さまにとっても役立つ内容が満載となっておりますので、この機会にぜひご一読ください。

1.マテリアルグループのESG活動

「中長期的な競争力」を目指して

ー『イーグル』発足の背景について教えてください。
 
中野:『イーグル』の発足には、これからのグループの成長を見据えて、「長期的な競争力」の源泉としてESG/SDGsに取り組むという背景がありました。世界的な競争力のひとつにESGの指標があることや、マテリアル自体にSDGsに関する案件の依頼が急増していたこともあり、この1年間は、「マテリアルグループとしてのESG」と、「PR会社であるマテリアルをハブとしたSDGsアクション」という2軸のもと活動を続けてきました。
 
ー会社として初めてのポジションを発足させるにあたり、苦労したことなどはありますか?
 
中野:私自身、このプロジェクトリーダーとして専任になる以前は、マテリアルのブランドプロデュース局でクライアントとともにプロジェクト進行を担当していましたこれまでより関係するステークホルダーが広がったことで難しさも感じていたため、当時の自分には追いつかない目標を掲げてしまい、1人で力んでいた時期もありました。しかし、プロジェクト発足からさまざまな方々と会話を重ね、少しずつ形を作っていく経験のなかで視野を広げ、柔軟に取り組むことができるようになってきたと思っています。『イーグル』の存在は、多くの方を巻き込みながら進めていかなければ表面的なものになってしまいます。結局は、これまでPRパーソンとして積み上げてきたステークホルダーとの関係構築というスキルが大切だと、貴重な気付きのある1年でした。
 

マテリアルグループが社会から求められていること

ー1つ目の軸である「マテリアルグループとしてのESG」に関して、これまでの活動内容について教えてください。
 
坂田:企業のESGコミュニケーションのひとつに、『マテリアリティの策定』という指標があります。これは、会社の重要課題を見つけて、その課題解決のために動いていきましょうという考え方です。まず、会社がこれから先、10年20年と持続的に成長していくために重要な課題を見つけて、そこに取り組むことが重要ですが、こうした課題は新たに見つけるものではなく、すでに今あるものに目を向けて気付いていくことなのかなと思っていて。マテリアルグループの『マテリアリティ』についても、経営陣はもちろん、外部パートナーなど多くの方々と議論を重ね、ぼんやりとしていた対象をハッキリさせ、ブラッシュアップしていきました。
 
具体的には、ESGという枠組みのなかで、“マテリアルグループが社会から何を求められているのか”を整理することから始めました。PR会社を基軸としている私たちは、メーカー企業と同じように環境問題への取り組みが求められているわけではありません。もちろん、ペーパーレスへの取り組みやマイボトルの推奨など、即座に実践できる取り組みは実行していますが、PR会社としてマテリアルグループが求められていることは、“世の中に埋もれている素材や情報を発掘し、本当に良いものを社会に広げていくこと”だと考えています。一方、この裏返しとして、嘘を真実のように広めないこと、悪意を持って誤った情報を世の中に広げないことなど、PR会社としての誠意ある対応も非常に求められています。
 
また、社内については、ガバナンス強化と働く環境の整備に注力してきました。ステークホルダーのなかには従業員も含まれているので、従業員の満足度を高め、人材を育てる・守っていくという部分については、他の部署やプロジェクトチームと連携しながらコミュニケーションを図っています。

2.PR会社だからこそできるSDGsコミュニケーション

SDGsコミュニケーションも生活者と合意形成を図るべき

ー2つ目の軸である「PR会社であるマテリアルをハブとしたSDGsコミュニケーション」に関して、具体的な取り組みがあれば教えてください
 
近村:正直、PR会社である僕たちが単体でできることは限られています。しかし、日頃から僕たちが関わっているクライアントには、名だたるナショナル企業も多い。PR会社としてできることは限られていても、こうしたナショナル企業をハブにしながら世の中に貢献することはできると考えています。クライアントと並走しながら、SDGsへの認識が変わるようなコミュニケーションを体現していくことで、SDGsの達成に近づくことができますし、こうした立脚点を作ることで、フレームワークになるような正しい道筋を作っていこうと活動しています。
 
また、企業と生活者をうまく結び付けられる企画を考えていくことがストーリーテリングの考え方として重要だと思っています。昨今、多くの企業がSDGsにおけるコミュニケーションをおこなっていると思いますが、現状、世の中の生活者に届いているコミュニケーションはごくわずかです。本来、企業が行うコミュニケーションは、生活者と合意形成を図らなくてはいけませんよね。生活者がリアクションしてくれたり、発信してくれたりと、その形にグラデーションはありますが、今後はSDGs達成のためのコミュニケーションの在り方を民主化していきたいと思っています。
 
ー民主化させるために今後何をしていくべきだと思いますか?
 
近村:そもそも、2030年までに17個の指標を達成するというのは、非常に難易度の高い目標です。順当に考えるだけでは難しいので、ある程度無茶をする気持ちで取り組んでいかなくてはいけません。だからこそ、クライアントと一体になりながら、企画を通じて世の中の人に対話を促し、リアクションできる状態を作っていくことがミッションだと考えています。どうしても、SDGsの側面を持ちながら企画するとなった途端に難しく考えてしまいがちですが、「企業と世の中の生活者を繋ぐ」という点では、マテリアルがこれまで提唱してきたストーリーテリングの考え方と変わりません。何か目新しいことをするのではなく、企画の共通項を見つけながら取り組んでいきたと思います。

3.さいごに

タイムラインを意識しながら、社内外ともに重きを置く1年に

ープロジェクトリーダーとして、今後おこなっていきたいことはありますか?
 
中野:これまで積み上げてきたものを社内外に公開していくことは必須と考えていますが、その一方で、やるべきことに囚われすぎず、社会の状況に合わせて柔軟に対応していきたいと思っています。やるべきことだけを100%で考えてしまうと、新しい視点に気づけなくなってしまうと思うので、時流に合わせてフレキシブルに動くことを忘れず活動していこうと思います。また、社外に目を向けることと同様に、社内にも目を向けていきたいです。社内コミュニケーションを疎かにしてしまうと、社外への発信力も弱まってしまうので、社内への目配りにも重きを置いていきたいですね。
 
ーさいごに、企業のESG/SDGs担当者の方々へメッセージをお願いいたします!
 
坂田:マテリアルグループはこれまで、決してESG/SDGsのカラーが強かったわけではありませんが、経営陣を含めて会社全体として本気で向き合っているという点は自信を持って保証できます。これからの活動にも、ぜひ期待していてください!
 
近村:2030年まで約7年となりました。残り7年のなかで企画を考えて実装し、さらに民主化を目指さなくてはいけないという点でも、プレッシャーを感じています。クライアントの皆さまと一緒に仕事をするなかで、このタイムラインも意識しながら、一つひとつのプロジェクトでしっかり成果を残せるよう努めていきたいです。一緒に頑張っていきましょう!
 
中野:おふたりの話を聞いて、改めて非常に心強い方々とメンバーになれたと感じています。近村さんは、2019年からこの『イーグル』の前進となる土台を作ってくれクライアントと共に企業と生活者を繋ぐコミュニケーションを考え続けています。坂田さんは経営企画室メンバーとして、経営の知識も豊富です。こうしたメンバー社員の皆さん、そして、日々マテリアルグループとお付き合いをいただいている皆さまがいなければ、マテリアルグループの持続可能な発展はなし得ません。今後も、多くの方の知見を積み上げていくことで成り立っていくものだと考えておりますので、これからも『イーグル』をよろしくお願いいたします!

※2022年11月時点の情報です。

マテリアルグループ広報 時田友里香

マテリアルグループ広報 時田友里香

マテリアル2018年入社の広報担当。好きな食べ物は羊羹。広報業務のほかMATERIAL MAGAZINEの執筆を担当しています。世の中のひとがもっともっとマテリアルグループを知って、好きになってもらえるよう日々勉強中。