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2022.July | MEMBER’S VOICE

テレビPR成功の秘訣とは?数多くの案件を手掛けるテレビプロモーターを深堀り!|テレビチームインタビュー

マテリアルマガジンをご覧の皆様、こんにちは。マテリアルグループ広報担当の時田です。

今回のマテリアルマガジンでは、マテリアル・テレビチームの八尋 大輝さんと、洪 永樹さんにインタビューを実施。これまで多くのテレビ番組に露出させてきた経験から見る、テレビプロモーターの魅力や番組露出までの成功プロセスについてお話していただきました。PR会社のなかでは珍しく、テレビ専門のチームを有するマテリアル。テレビPRに少しでも興味のあるご担当者の方々にとって有意義な内容となっております。

1.テレビプロモーターの役割と魅力

テレビの影響力は今もなお大きい

ーテレビプロモーターを目指したきっかやはなにかありますか?
 
洪:僕は、学生時代にPR会社でインターンしていたこともあり、テレビプロモートという職種自体は知っていたので、入社当初からテレビプロモーターになりたいと思っていました。当時から、先輩方と番組ディレクターの方々とのやり取りを見ていくなかで、企業側の事情も把握しつつ、番組側の事情も理解して、一つひとつの案件と向き合っているプロモーターの仕事に魅力を感じていました。
 
八尋:僕がテレビプロモートという仕事を知ったのは入社後でしたが、マネージャーや先輩の仕事振りを見て、テレビプロモーターとして活躍していきたと考えるようになりました。また、僕が入社したての頃の話ですが、取材現場でテレビクルー・報道記者の方々を目の当たりにした際に、この後放送されるための構成や原稿を想定しながら現場対応している様子が印象的で、こうした現場の様子が世の中に流れていくんだと思うと非常にワクワクしましたね。
 
ー担当者として感じているテレビPRの魅力について教えてください。
 
八尋:テレビにはまだまだ多くの影響力があることですね。一昨年あたりから、インターネット広告がテレビ広告費を上回ったと言われていますが、実際には、TVerなどのテレビ配信サービスの視聴回数やYouTubeでの切り抜き動画なども非常に伸びています。もちろん、テレビ局としてレギュラー番組の改編や配信サービスに流入できるような作り込みを行っている効果もあると思いますが、テレビ自体の需要は現在も衰えておらず、今後もそう簡単に衰退することはないはずです。
 
洪:確かに、タレントさんとロケ現場で取材対応をしている際にも、「〇〇の番組だ!」「ここ紹介されるんだ!」など、通行人からの興味関心も非常に高いと感じますね。他には、番組に取り上げられることによる連鎖的な効果も魅力だと思います。たとえば、とあるスーパーマーケットのテレビ取材後に、連鎖的に他の番組でも放送されていて、「流行っているお店」として紹介されていました。すべての案件で言えることではありませんが、こうしたテレビ番組のつながりも魅力の一つかなと思います。
 

2.テレビ露出成功の秘訣を具体事例とともに深堀り!

メリット・デメリットを含めて番組担当者と一緒に考えることのできるプロモーターに

ーテレビ露出を獲得するために、どのような動き方を意識していますか?
 
洪:まず、基本的な動き方として、テレビ番組・コーナーを見て、「なぜこのネタが取り上げられたのか」を真剣に分析することは意識しています。そのうえで、露出を獲得するための条件を仮説立てすることで、番組担当者やディレクターが欲しい情報を高い打率で提供することができます。どうしても、企業からいただくプレスリリースなどは、テレビ番組用にカスタマイズされていないことが多いので、特定の番組に必要な要素を必ずヒアリングするようにしています。もう少し全体的な点では、「スケジュール感」も非常に意識しています。たとえば、オープン予定が確定している店舗があった場合、オープンの3日前から動き始めても、オンエア(※1)にはなかなかつなげられません。最低でも、1週間〜2週間前には関係各所とのやり取りを進めることができると、打率が変わってくるんです。
 
また、番組側とのリレーション構築の点では、企業のサービス・商材を売り込むというより、テレビ的に扱いにくい部分もおいしい部分も平等にお伝えしたうえで進めていくことも意識しています。メリット・デメリットも含めて一緒に考えることのできるプロモーターになりたいですね。
 
※1:各放送局から番組を放送すること、および番組を電波にのせること。
 

先々のトピックを予想しながら、“瞬発的”に動くプロモーターとして

八尋:僕は、「瞬発力」と「タイミング」を常に意識しています。たとえば、朝帯の情報番組では、毎日の放送と同時に取り扱うネタを考えなくてはいけないので、その日の旬なトピックに紐付けた内容を模索している傾向があります。そこに対してクライアントのサービス・商材をどう当てるのかが重要なので、瞬発的に動くことがオンエアにつながります。もちろん、瞬発的に動くことと同時に、細かな調整も怠らないようにしています。たとえば、否定的な時事ニュースをフックに企業の商品をつなげることに良い印象を抱かない企業もあるので、どのようなニュースやトピックをフックに紹介されるのかなど、事前のすり合わせと調整は必須になります。
 
ーズバリ、これまでどのくらい露出を決めてきましたか?これまで印象的だった事例と一緒に教えてください。
 
洪:2021年10月からの半年間で、約12本のオンエアを獲得しました。中でも、最も印象に残っている案件は、遺品整理の案件です。この企画が思案された当初は、夕方帯のニュース番組と相性がいいだろうと漠然と考えていましたが、「遺品整理はどうしても死を連想させてしまうので難しい」というフィードバックを番組側からいただきました。そこで、この企業の良さでもある“回収された遺品をリサイクルして、そこで得た金額を実際の代金から差し引く”という点に目をつけたところ、番組担当者も興味を持ってくださり、実際の遺品整理現場に密着取材をして、“リサイクル金額の合計がいくらになるのか”というお金にまつわるトピックとして紹介してもらいました。また、放送では、現場の担当者が丁寧かつ紳士に向き合っている様子も紹介され、再放送にもつながったため、クライアントも非常に喜んでくださりました。
 
八尋:僕は、1年間で約37本のオンエアを獲得しました。37本という数は少しイレギュラーでもあるのですが、通常であれば規制などで露出が難しいタバコ関連の商材を、全国の地方局に提案したことで多くのオンエアにつなげていきました。こうした商材は、どうしてもストレートな訴求は難しくなるため、戦略として、まず地方局やBS局などの番組紹介で全国的な話題を作りながら、第2フェーズで準キー局などにつなげていきました。また、テロップやイメージ素材として紹介してもらうなど、いくつかの条件を各局と握ることで、オンエアまでのハードルを乗り越えていきました。
 
印象に残っている案件は、とあるキャンプ場のPR案件です。相模原にあるキャンプ場が作年の大雨災害で大きなダメージを受けてしまった際に、PRの相談を受けたのですが、その起死回生の企画として、「夕方キャンプ」を思案しました。これまでキャンプというと、「Dayキャンプ」と「宿泊」のどちらかでしたが、都市部から40分〜1時間程度で来られる立地に目をつけて、“あえて仕事終わりの夕方からキャンプをする”という企画を提案したところ、多くのテレビ番組とマッチしました。成功した要因としては、キャンプブームがジワジワと盛り上がっている時流のなかで、時間帯を変えるという新しい提案をしたこと、さらに、比較的幅広い時間帯の番組と相性が良かった点だと思います。
 

3.テレビPRの活動過程を通して、番組の率直な意見を多く得ることができる

目指すは一気通貫で推進できる「エコなプロモーター」

ーテレビプロモーターとして、今後の目標があれば教えてください。
 
八尋:営業の方々から提案を待つのではなく、テレビチームからの発信で、商品やサービスの開発、上流からの情報設計をおこなっていきたいです。たとえば、ある商品を露出させるためにコラボメニューや実際の商品を開発して、それらを記者発表会という形で話題化するなど、経済記者の方々を呼べるような大きな企画やイベントをテレビチーム発信でやってみたいです。
 
洪:今は、営業の方々から案件や相談をいただいている状態なので、自分がフロントに立ちながら案件のクロージングまで推進できるようになりたいです。まさに、「エコなプロモーター」ですね。これまでは、番組関係者のみなさまと多く話してきましたが、これからは、テレビの現場をよく知る自分として多くの付加価値を提供して、クライアントの方々とも同等の関係地を築きたいと思っています。
 
ーさいごに、テレビ露出を目指している企業やパートナーのみなさまにメッセージをお願いします!
 
八尋 & 洪:テレビPRを検討されている方々の多くは、テレビPRで露出したうえでの効果を期待されていると思いますが、PR活動をしたから必ずオンエアされるというわけではありません。しかし、テレビ露出を目指して一緒に活動ができることで、テレビ側の意見や欲しい情報をより詳しくヒアリングしながら、何が足りていないのか、どこがユニークポイントなのか、番組の意見や客観的な意見を汲み取り、模索していくことができますし、こうした過程から得られるメリットは非常に大きいと思っています。
 
また、PR会社でテレビ専門のチームがあるエージェンシーは非常に珍しいので、少しでもテレビPRをやってみたいと思われている担当者がいたら、ぜひ声をかけてください。必ずお力になれるはずです!
 

※2022年7月時点の情報です。

マテリアルグループ広報 時田友里香

マテリアルグループ広報 時田友里香

マテリアル2018年入社の広報担当。好きな食べ物は羊羹。広報業務のほかMATERIAL MAGAZINEの執筆を担当しています。世の中のひとがもっともっとマテリアルグループを知って、好きになってもらえるよう日々勉強中。