PRエージェンシーとして大きく成長してきたマテリアル
ーこの度は、取締役就任おめでとうございます!まずは、おふたりの経歴から教えてください。
関:僕すぐにプランニングセクションを立ち上げました。当然、社会人1年目の若者が「プランナーです。」と言ってもクライアントはもちろん、誰からも信頼してもらえないので、どうしたら“関”という人間に振り向いてもらえるのかという点を意識していました。そのなかで、国内外さまざまな広告賞を受賞しまくることです。ビジネスを進めていく上で、どうしても若い年齢がネックになることがありますが、その年齢を凌駕できる説得材料をつけなくてはいけないと考えていました。社会人3年目頃までは、とにかくその点を意識しながら、プランニングスキルを身につけることと、環境を整えることを続けていましたね。
そうしたなかで、自身の目線が変わってきたのは、3〜4年目の頃だったと思います。実際に、パートナーとして、ビジネスやブランドの成長をどう引き上げることができるのかという点に対して、より深い興味を抱くようになりました。それ以降は、ブランドやビジネスの成長を、本当の意味で支援するためにどうあるべきかを邁進しています。そのなかのひとつとして、いま僕が提供しているサービスの1つでもある、企業の「CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)代行」も、こうした話の延長にあると思っています。
竹中:僕は新卒で広告代理店に入社してから、営業セクションを中心に約12年間勤めていました。面白く尊敬できる先輩がたくさんいるなか、国内クライアントを9年ほど担当したのち、海外向けプロモーション支援などを担当していました。
当時、広告代理店の営業として意識していたことは、ただスタッフをアサインしてプロジェクトを進行するプロデュース業務だけでなく、プロジェクトによってはプランニングも自分で行っていたこと。プランニング営業として多くの現場経験やプロジェクトを学んだのち、これからどのように自分の価値を高めていけばいいのかと悩んでいました。そんな時に出会ったのがマテリアルでした。メディア発表会で偶然ご一緒した当時5名ほどだったマテリアルのメンバーは、全員が組織を大きく成長させていこうとする意欲が強かった。出会ってから数年で、組織の価値を高めていこうと努力する彼らと、個の価値を高めようとしていた僕と、成長度合いに明らかな差を感じたんです。一人ひとりが会社の成長に意識・意欲をもっている環境に身を置けば、これまでとは違う成長をできるのではないかと思い、マテリアルにジョインしました。
入社してからは、お恥ずかしいことにマネジメントが全くできない状態で営業統括をやらせていただいたので、メンバーには非常に迷惑をかけました(苦笑)。代理店時代は、個人成績は良かったかもしれませんが、チームで成長するためのマネジメントを全くしていなかった。自分の無力さに日々悩んでいた時期だったと思います。それから、50人、100人と会社の規模が大きくなっていくたびに、さまざまな組織課題と向き合うことになりました。ただ、社員みんなが組織を考え、共に創っていくことができたので、今の環境になっている。結果として、マテリアルはPRエージェンシーとして大きく成長していますし、個人の成長性もキープできています。本当に良い組織になったなぁと心から誇らしいですね。
自由と責任を幅を活かした組織・環境づくり
ー取締役として果たすべき役割について、ご自身の思いを聞かせてください。
竹中:取締役としての役割非常にはっきりしていると思っています。例えば、僕に「関と同じようなプランニング」を求めても、それは絶対に難しい。一方で、僕には「組織をポジティブに変える」という強みがあります。元々、自分自身がポジティブに考えを変換することを強く意識しているので、周囲も巻き込んでいますね(笑)。また、取締役に就任して改めて感じていることは、こうした自身の強みに特化していく、そして、成果を出していく責任を選択すること。人がネガティブになる時は、大抵「受け身」の時です。一方で、プロアクティブに自分の選択で何かの目的に向かっている時は、やりがいを感じることができるので、結果として個々の成長・組織の成長が早い。今のマテリアルは、若いメンバーにおいても、”自由と責任”の幅が広いですし、自由に動く分だけ責任の幅が広がります。個々のやりがいと成長しうる事業内容をリンクさせて、メンバーが自由な選択のもとで、ポジティブに働けているようにする。そうした部分にコミットしながら、これまで以上に良い組織を実現していきたいと思ってます。
関:取締役として、企業成長や実績を背負っていることは前提ですが、最も果たさなければいけないと、マテリアルが掲げている「MAKE NEW . 」というビジョンを誰よりも早く体現することです。「大げさかもしれませんが、マテリアルのメンバーの可能性をいかに引き上げていくことができるのか。マテリアルにも、ここまで出来るんだという自信を感じてもらうために、率先してチャレンジを続けていきたいですね。
会社という箱を活かして、一人ひとりの可能性を広げていく
ー今後どのようにマテリアルを成長させていきたいですか?
竹中:これまでも、PRエージェンシーに求められないことまで、常に挑戦し領域拡張してきたからこそ、今のマテリアルがあると思っています。この挑戦を止めてしまっていたら、今の実績も実現しえないものだったはずです。今後の構想としても、様々な新しい事業内容を考えていますが、常にあるのは本質への挑戦です。
関:竹中さんの話にも通底しますが、チャレンジを続けることはもちろん、そのチャレンジに多様性が生まれていくと考えています。チャレンジの高さや幅は、これら自体がダイバーシティなものだと思うんです。多様だからこそ、その色が個性にで、働きがいを感じることができる。会社という箱を活かして、一人ひとりの未来や可能性が広がる状態が理想だと思っているので、事業プラン・中期経営計画は、基本的に会社の成長と個人の成長が一致する状態を目指し続けたいですね。やはりどこまでいっても、結局は“個人の人生”だと考えています。会社はあくまでも会社でしかない。そのなかで、ひとりの人間としての人生を歩んでいく必要があります。個人の人生を前提とするからこそ、マテリアルが実際にどういう会社であるべきなのか、マテリアルらしいカルチャーやチャレンジは何なのか、が重要になるんです。たとえ何歳になっても、多様な「MAKE NEW . 」を生み出せるように、個人の能力を引き出して、事業の成長にリンクさせていきたいと思っていますし、その環境づくりにもコミットしていきたいです。
個人の人生を豊かにするプロアクティブ性が整っている
ーこれまでのキャリアのなかで、独立を考えられたことはありますか?
関:僕自身、成長過程のなかで、企業に属さなくてもいいかもしれないと思った瞬間が何度かありました。例えば、独立しようと思えば、変な話、今この瞬間にもできることなのですが、僕が“どれだけ自分のチャレンジの幅を広げていけるのか”ということなんです。プロジェクトの規模感はもちろん、ひとりでは限界があることも、会社という箱を活かすことで、選択肢の幅は大きく広がります。一人ひとりにとって、マテリアルはもっともっと使いこなせるはずなんです。現在のCMO代行も、会社から「やってほしい」とお願いされたものではなく、自分がやりたくて挑戦している。マテリアルという箱を貸してもらいながら、自分の挑戦を続けているという感覚に近いですね。
竹中:関さんの話にもあるように、個人の人生をいかに豊かにするのかが本質的には重要だと思っています。そのためにどんな環境を選ぶのかだと思うんです。実際に僕がマテリアルに対して感じていることは、「人に誇れる良い環境の会社になった」ということです。働いているメンバーはもちろん、情報の透明性やレイヤーに囚われない豊富なコミュニケーションなど、それぞれのメンバーが持っているプロアクティブ性を導きやすい環境が整っています。マテリアルでは、自分でしっかり考えて、自由を獲得しにいくことができる。やるべきものに対して自由に向かわせてもらえる今の環境が非常にありがたいです。
「Public Relations」は究極のビジネススキル
ー「PR」が持つ本質的な価値は、いまだ世の中に浸透しきれていない部分もあると考えられますが、おふたりが描く「PR」や「PRパーソン」の理想的な未来について、教えてください。
関:日本全体のPRパーソンの市場価値がもっと高まっている状態がひとつの理想だと思います。やはり、国内において、PRの仕事自体は普及しても、PRの価値はまだまだ広がっていないと思っています。結局のところ、PRパーソンが作り上げるものが、PRパーソンに対する価値・評価だと思っています。また、PRの語源は「Public Relations」ですが、ビジネスのどこを切り取っても、このPRの考え方があるかないかで、ビジネスが上手くいくのかいかないのかも決まってくると思います。ですので、ある意味、究極のビジネススキルとも言えるかと。そのくらい自由に考えてみると、実はPRパーソンに出来ることやチャレンジできる幅は無限にあって、「PRはこういう仕事だよね」と決めつけてしまうことがもったいないですし、それらがPRパーソンの仕事に対する評価にも繋がってしまいます。
PRパーソンの市場価値を高めにいけると、日本の社会全体がまたひとつ変わるんじゃないかなと思っています。日本に眠っている良いモノ・技術力も、世の中に受け入れられなければ無いも同然になってしまいますが、PRパーソンの市場価値を高める仕事ができれば、さまざまな日本のブランドの競争力も、もっと高められると思います。優秀なPRパーソンが多く育つことで、日本を大きく成長させて、社会全体をより前進させることができるのではと、僕は妄想しています。
竹中:そうですね。関さんの言う通り、PRはすごく価値あるものだと思っています。素晴らしい企業の代表や経営陣には、必ずといっていいほどPR能力を備えた優秀な人材がいます。これは、ビジネスとしてもかなり有意義ですし、組織においてもリーダーやメンバーが共創しながら組織を創っていくという「Public Relations」の考え方は今後さらに求められるはず。PRの能力を持った人が、さまざまな場面や企業で活躍することで、PRの価値を底上げしていく。そんな状態は、近い未来に必ず実現されると思っています。
会社という生き物をみんなで作り上げていきたい
ーさいごに、マテリアルのメンバーと、ステークホルダーのみなさまにメッセージをお願いします。
関:みんなそれぞれの人生を生きているなかで、せっかくならマテリアルという環境と関係性を活かして、自分の潜在能力を引き出してもらえたら嬉しいです。長い人生のなかで、特に大事な時間や価値を手にしてほしいなと強く思っています。ステークホルダーに対しても、感覚としては同じなのですが、自分の人生を生きているなかで、「マテリアルと一緒に仕事ができたからこそ、キャリアや人生の可能性が広がった」と感じてもらいたいです。パートナーとして、一緒に「MAKE NEW . 」を作り上げていきたいと思っています。
竹中:会社はメンバー全員で創っていく生き物です。これまで通り、一緒に創りいきましょう!そして、ステークホルダーの皆さま、これからも、パートナー・クライアントの皆さまと1秒でも多くの楽しい時間を過ごしながら、成長を共に掴んでいけたらと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。