
─まず、Bridgeの事業内容について教えてください。
松本:大きく分けて2つの事業を展開しています。 1つ目は、Googleや検索エンジン、Meta、ディスプレイ広告、アフィリエイト広告などを含めた「運用型広告」です。2つ目は、検索エンジンにおける掲載順位をコントロールする「SEO事業」です。
私たちの最大の特徴であり強みは、「媒体アルゴリズムの徹底的な理解と標準化」にあります。 広告運用の世界には様々な「流派」のようなものが存在しますが、私たちは「どうすれば媒体から評価されるか」というアルゴリズムを徹底的に意識し、そこに基づいた運用の「型」を構築しています。
社内には運用に関するナレッジを蓄積したnoteがあり、新卒からベテランまで全社員がこれを参照しながら運用を行っています。 この仕組みにより、特定の担当者のスキルに依存する「属人化」を防ぎ、誰が担当しても同じ高いクオリティで、かつ最新のアルゴリズムに即した広告運用を提供できる体制を整えています。社内はまさに「職人集団」といった雰囲気で、全員が高い専門性を持って業務に取り組んでいます。
青﨑:私たちがBridgeに惹かれたのは、まさにその「徹底した型化に裏打ちされた、デジタルマーケティングの実行力」なんです。マテリアルグループは、PR会社として「ストーリーをつくる」「メディアに届ける」という認知領域を得意としてきました。その熱量を冷まさずに獲得領域(デジタル)へ広げていく際、広告運用の現場でクオリティにバラつきが出ると、ブランドの世界観が崩れてしまうことがあります。だからこそ、誰が担当しても高水準な成果を出せるBridgeのような確かな技術が必要でした。
本来、PRで描いたストーリーとデジタル施策は、一体で動くべきなんです。メディアで取り上げられたタイミングに合わせた広告展開や、PR文脈を汲み取ったクリエイティブ配信など、そうした「PRとデジタルの融合」を実現するためには、Bridgeのようなデジタル領域における実行力を持つパートナーが必要だったんです。
─今回のM&Aを検討し始めた"最初のきっかけ"は何でしたか?
青﨑:私たちが中期経営計画で掲げているのは、「戦略から実行まで一気通貫で支援する体制」の構築です。 これまでマテリアルグループは、PRによる「文脈設計」など、認知領域での強みがありました。しかし、認知を得た後に、それをどうやって実際の「事業成果」に着地させるかという点において、課題を感じていました。
PRで話題になり、認知が拡大しても、それを実際の購買や申し込みに繋げる「受け皿(獲得領域)」が最適化されていなければ、せっかくの熱量は逃げてしまいます。 この課題を解決し、認知施策で高まった熱量を、適切なWebマーケティングで確実に成果へつなげる。この「デジタル領域の実行力」をクライアントへの提供価値として組み込むために、事業成果から逆算して「成果への道筋」を設計できるBridgeの力が不可欠だったのです。
─Bridgeとしても、グループ入りするメリットはあったのでしょうか?
松本:非常に大きなメリットを感じています。 本来、マーケティングはお客様の事業成長のためにあるべきもので、「PR(認知)」と「Webマーケティング(獲得)」は一気通貫で設計されるべきです。しかし、多くの企業では予算が「広報費」と「広告宣伝費」で分断され、担当者も別々、代理店も別々というケースがほとんどです。
マテリアルグループに入ることで、PR戦略設計の段階から入り込み、認知から獲得まで、マーケティング予算の使い方として最適化された提案ができるようになります。これはクライアントにとって、予算効率の面でも成果の面でも、非常に大きな価値になると確信しました。

─Bridgeの組織づくりにも注目されていたそうですね。
青﨑:はい。Bridgeの凄さは、アルゴリズムの解析能力だけでなく、それを支える「人」のマネジメントにもあります。 今、優秀な広告運用のエキスパートを中途採用市場で確保するのは至難の業です。そうした中で、Bridgeは正社員だけでなく、プロフェッショナルなパートナーを柔軟に巻き込みながら、極めて質の高い組織を構築しています。
松本:おっしゃる通り、スキルの高い人材を正社員として採用し続けるのは難易度が高いのが現状です。そこで私たちは、高い専門性を持つフリーランスや副業の方々と、パートナーシップを結んでいます。その際に、 単に「この案件を何時間やってください」というタスクベースの発注はしません。プロとして「非常に高い要求水準」と「委託業務に対する強いコミットメント」を求め、私たちのミッションに共感していただいた上で、共に成果を追う体制をとっています。
青﨑:一般的に、業務委託の方は「外部の人」という扱いになりがちですが、Bridgeでは懇親会や全社イベントにも巻き込み、組織への帰属意識を高めている。この「プロ契約」のような働き方を浸透させ、組織の品質と拡張性を両立させている点は、マテリアルグループ全体としても学ぶべきモデルだと感じました。
松本:日本の働き方はもっと「プロ化」していくべきだと思っています。雇用形態にかかわらず、全員が高いプロ意識を持って仕事に向き合い、成果で評価される。そんな組織を作りたかったんです。

─両社が目指す「マーケティング業界の第4極」というビジョンについて具体的に教えてください。
青﨑:これまでのマーケティング業界は、大きく分けて「広告代理店」「デジタルエージェンシー」「コンサルティングファーム」という3つの勢力が中心でした。 私たちが目指す「第4極」とは、PRの発想(文脈設計)をコアに持ちながら、デジタルの実行力(Bridgeの力)で事業成果の創出までを一気通貫で完遂できる、新しいパートナーの形です。
これまでマテリアルグループは、PRによる認知獲得を得意としてきましたが、ここに、事業成果から逆算して何を設計できるBridgeという最強のエンジンを「実装」することで、戦略から実行までをワンストップでマネージできる体制がより強化されました。
─「マーケティング業界の第4極」というビジョンの実現に向けて、直近ではどのような動きを進めていくのでしょうか?
青﨑:向こう1年で、具体的に以下の3つのことを実行していきます。
1.「PRとデジタルの統合モデル」の完成
現在はまだ「理論上の正解は見えている」段階です。これを、クライアントに対して説得力を持って提案できる、再現性のある「統合ソリューションの型」として完成させます。
2.成功事例の可視化
実際に統合モデルを適用し、「PR×デジタル」で事業成果が跳ね上がったという成功事例(勝ちパターン)を早期に作り、市場に示します。
3.人材の融合と交流
上記を加速させるために、両社のメンバーが互いの領域を理解し、有機的に連携できる組織体制を作ります。
松本:現場レベルでは既に、マテリアルデジタル(マテリアルグループ内の既存デジタル部隊)とBridgeの間でナレッジの共有が始まっています。 面白いのは、互いに異なる「流派」を持っていること。それを否定し合うのではなく、「そういうアプローチもあるのか」とリスペクトを持って受け入れ、議論する土壌ができています。この化学反応が、新しいソリューションを生む源泉になると確信しています。
青﨑:単に「広告枠を売る」だけでもなく、「絵を描くだけ」でもない。クライアントの事業成長にコミットする真のパートナーとして、この3つのステップを確実に実行していきます。
―最後に、読者の皆さまへメッセージをお願いします!
青﨑:マテリアルグループは、これからも進化し続けます。Bridge参画は、その進化の大きな一歩ですが、ゴールではありません。
私たちが目指すのは、「マーケティング業界における第4極」。PR起点で戦略を設計し、デジタル実行まで一気通貫で支援する、そして新しいマーケティングカンパニーを作っていきたいと思っています。
クライアントの皆さま、パートナーの皆さま、そして一緒に働いてくれるメンバー、これから仲間になってくれる方々。ぜひ、私たちの挑戦を一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
松本:Bridge単体では実現できなかったことが、マテリアルグループに参画したことで実現できるようになりました。それは、私たちにとっても、クライアントにとっても、すごくワクワクすることだと思っています。
「ブランドに寄り添い、事業成長にコミットする」。これは、Bridgeが創業以来大切にしてきた価値観ですが、その価値観を、これからはマテリアルグループ全体で体現していきたいと思っています。
読者の皆さま、ぜひ今後の僕らの挑戦を見守っていてください。そして、もし少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ一緒に働きましょう!